さー、桜だ、いよいよ満開の時が来た。
この日曜日が一番の見ごろだろう。
桜、見に行こう、桜!
比較的近い地域に、素晴らしい桜の名所がある。
夫と出かけることにした。
娘?娘は正午に習い事がある。
一緒に行く?と聞いたら、
「あ、遠慮しまーす」とのこと。
まあ予想通りの返事。笑
その娘の習い事の送迎で
一旦帰宅する必要があるため、早々に出発した。
まだ午前中のためか、本格的な人の波はこれからだ。
四方八方から人が桜並木目指してやって来る。
桜並木が見えてきた。
青空に映える薄ピンクの桜の木々。
毎年見ているこの桜、見るたびに地元愛がこみ上げる。
自分の地元で見る桜の木、いいものだなあと。

しかし・・・。
毎年当たり前のように見上げていたこの桜並木。
実はこの景色の一部で再開発が行われる予定のため、
今の姿での完璧な桜並木は、今年で見納めになるのである。
もちろん一部のため、その周辺の桜並木は残るが…。
それでも、桜並木に隣接する木々に覆われた公園一帯も消失する。
来年はもうここのエリアを歩けないと思うと、
喪失感が半端ない。
ここら辺は、娘が小さい時よく遊んだエリアでもある。
よちよち足で小山に、えっちらおっちら登ったり、
三味線奏者に合わせて、広い丸テーブルの上で踊ったりしたものだ。
それらの思い出も全て再開発に飲み込まれていく。
時の流れと共に、どうしても仕方ないことなのであろう。
再開発によって被る恩恵も多少はあるのかもしれない。
でも、でもやはり悲しいなあ。
そして、あの物語を思い出す。
「モグラ原っぱのなかまたち」
子ども達の遊び場モグラ原っぱ。
ここで繰り広げられた子ども達の楽しい日々。
ある日突然ダンプカーと共に、その場所は奪われてしまう。
子ども達の必死の抗議もむなしく、一年後立派な団地が出来上がる。
それでも、子どもたちの気持ちを汲んだ整備された公園が作られる。
しかし、子どもたちの心は計り知れない喪失感を抱くのであった。
まさに、今の私の心境。
長年親しんできた、あるのが当たり前だと思っていたモノ、場所。
それが突然奪われてしまう。
体の一部がもぎとられるような感覚を覚える。
どうすることもできない。
ただただ、今は桜を見上げしっかり覚えておこう。
今までの思い出と、この桜の並木道を。
