Hibiscus’s blog

夫と娘との三人暮らし。あずきバーとガーデニングを愛し、日々の徒然や朝ドラの感想を気の向くままに。

思い出の少女漫画 「ふたつのうた時計」ー太刀掛秀子ー

「花ぶらんこゆれて」太刀掛秀子

 

 

金髪に青い目の女の子。

名前は篠原るり。

日本人とフランス人のハーフ。

 

フランス人の母が母国に帰国してしまい、

父と二人で洋館で暮らす るり。

そして庭には花ぶらんこがあり・・・

 

懐かしい、懐かしすぎる。

かつて少女漫画雑誌「りぼん」に掲載されていた連載漫画である。

(姉が購読していたため、その恩恵を受けられた)

 

この少女漫画、当時超人気連載で、私も夢中になって読んだ。

 

冒頭に書いたこの設定だけで、

もうコテコテの”絵に描いたような少女漫画”と

とらえられてしまうかもしれない。

 

金髪に、青い目に憧れた。

「るり 」と言う名前にうっとりした。

(私は典型的な昭和の”奥ゆかしい”)名前)

 

ああ、なんて少女の夢と憧れが

ギュッと詰まったお話だったんだろう!

 

懐かしすぎて、目がウルウルしてしまう。

 

私にとって初めての本格的な少女漫画。
一大叙事詩のような存在だった。

この作品が、
私に少女漫画の世界への扉を開いてくれたことは間違いない。

 

でも、私が本当に語りたかったのは――
この作者が、その後に描いた、もう一つの作品だった。

 

そこには、さらに私の感性を揺さぶる物語があった。

 

それが、

「ふたつのうた時計」

中学二年生になった主人公、志方すう。

小学校からの顔なじみの「おみ」君と同じクラスになる。

 

二人の出会い、話の掛け合い、気持ちの共感、そしてすれ違い……。

この空気感は言葉では説明するのが難しい。

 

あえて言葉にしようするならば、

 

木造の古いギシギシと音を立てる教室、

窓から見える海、

教室の階下から流れてくる「カノン」に聞き惚れる主人公と、おみ君。

 

カセットテープ(!)にダビングされた曲。

本の交換。

手紙やハガキのやり取り。

スズランの球根。

 

(私的に直球すぎる位、胸を射抜かれる小物の数々!)

 

これらが話の中に散りばめられ、

柔らかく瑞々しく展開されていく。

 

漫画というより、

文芸小説を読んでいるかのような詩情あふれる世界。

 

絵の”行間から醸し出されるこの抒情的な空気が、なんともいい。

 

今改めて読んでみても、

全く色褪せることのない太刀掛秀子ワールドだ。

 

久々に読み返し、

私の中学二年生の頃を思い出してみた。

 

こんなにドラマチックな出来事は起こらず、

こんなに優しい詩情あふれる世界でもなかった(笑)

 

ただ、部活の放課後、

下校の曲「レット イット ビー」が流れる中、

離れの校舎の、暗くなった長い廊下を思い出した。

 

スカートの下にジャージを履いたまま、

友達とはしゃぎながら、駆け抜けた、あの廊下。

 

どうということのない風景なのに、

ふと思い出すと、確かに中学二年生の私がそこにいた。

 

ノスタルジーに満ちた一瞬だった。

 

中学二年生、なんと昔になったのだろう。

若さって素晴らしい。

 

え~、まさに今、中学二年生の娘よ、どうだい?

たまには小説、いやこんな少女漫画でも読まんかい?(笑)

 

( 「書を捨てよ 町に出よう」→「スマホを捨てよ 漫画を読もう」 笑 )